悲しいニュースが多い

ちょっと古いけど、若桑みどりさんが亡くなられたのはかなりショックでありました。あの人の切れ味の良い文体が大好きでした。ハンニバル・レクター絡みで『フィレンツェ』を読んで以来、『イメージを読む』『薔薇のイコノロジー』『お姫様とジェンダー』など、平易な文章でさくさく語られる美術史の世界にすっかり虜になってしまいました(ジェンダーはちょっと違うけど)。
当然文章でしか知らなくて、その文体がとても若々しいから、まさか亡くなるなんて思ってなかったんだよなあ……変な話だけど。

打海文三が亡くなったのもちょっとびっくり。これから『裸者と裸者』とか読もうかなと思ってた矢先だったので。てか、勝手にもっとずっと若い作家だと思っていた。何故だろう。

人ではないが、朝日ソノラマの営業停止も何か時代が一つ終わった感があります。私にとってライトノベル(まだそのころはそんな言葉もなかった)との出会いといえばソノラマ文庫の『妖精作戦』(笹本祐一)だったなあ…。今となっては筋はあんま覚えてないけど、確か『ビューティフル・ドリーマー』にえらく似た話があったような。
平野俊弘の色っぽいイラストが当時の自分にとってはすごく新鮮だったのを覚えています。
他にもクラッシャージョウとか。そういや星虫って朝日ソノラマから再販してたけど、あれは新潮文庫で出たときの道原かつみのイラストの方が良かった気がする。
何か最後は批判めいてしまいましたが、今夜は朝日ソノラマのために一杯やろうと思います。