小野塚カホリ『そどむ (上・下)』

一時ハマって読んでいた小野塚カホリ。話が似通っているので(特にラスト)、最近はめっきり読まなくなっていたけれど、この話は未完だったのでどーなるんだろーと気にはなっていた。
今回ラスト7話と番外編1話を収録して単行本化したので買ってみましたが、まずは話を思い出すのに一苦労。ってそんなに複雑な話じゃないですが。

このひとの話のラストはどれも割と明るく前向きなのですが、ハッピーエンド嫌いな私でも例外的に好きでした。とはいえこの終わり方、嫌いじゃないですがそれまでの怒涛の修羅場からするとあまりにあっさり終わりすぎじゃないですか。葉二もかのこも葉二の母親も物分り良すぎ。でもって里香子も急に強くてしっかりした女になっちゃって・・・こういうのってもっと色々あってこんな風に変わっていけるもんじゃないでしょうか。
だいたい誰もがこんな感じで物事を素直に受け止められてたら、もともとあんなにどろどろするわけないと思うんですが。
朝川も引き際早すぎ。柿崎との関係が一段楽した後でも、彼にはもっと色々引っ掻き回してほしかったのになあ。