伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』

GWはひたすら家の掃除に明け暮れていました。当然旅行など行きません、どころか駅前の商店街すら出ていない有様。「東名高速下り大和トンネル付近で渋滞40km」なんてニュースがどこか遠い国の出来事のよう。
おかげで楽しみは読書とDVDばかり。
先日チャットでるなさんに強く勧められたので早速読んでみました。伊坂幸太郎はこれで2作目。
パズル的な展開が話のダレを防いで飽きさせず、面白かったです。が、「めちゃくちゃ面白かった!」とまではいえないなあというのが正直なところ。
もっともこれは私がひとえに「ボブ・ディラン苦手」なせいである。うーん、ボブ・ディランの曲って、私の経験から言うと、彼以外の人が歌ってはじめてその良さが分かったことのほうが多い。
それと、メインのトリックになっているあの点についても、ちらっと可能性は予想できてしまった。伏線はかなり張られていたし。「でもそうだとしたらあまりにもあれだよなあ」と思ってその可能性を捨象して読んでいたら、ばっちりそのとおりだったので「うーん」と思ってしまった。
とはいえ全体としてはかなり面白い部類に入る小説ではないでしょうか。
ああ、ボブディランじゃなければもっと楽しめたのに…。
本屋を襲いに行くところは、村上春樹の「パン屋再襲撃」を思い出しました。