西川魯介『怪物さん』[rakuten:book:12033679:image]

久しぶりの西川魯介の新刊。立烏帽子先輩が相変わらず格好いいです。眼鏡は当然、ショタありレズありやおい(?)ありでおなかいっぱいにしてくれます。子守唄を唄う妖怪が可愛らしい。
最初は「なつめヴルタラーク」みたいな、怪奇どたばたギャグテイストなんですが、人狼朧谷が出てきたあたりからいきなりシリアスなストーリー展開に。あまりのギャップにちょっとびっくりした。最後の二話だけ違うマンガからとってきたみたいでしたよ。今作品で立烏帽子先輩とは今生の別れになってしまいそうな予感です。
いつもながら細かいマニアックなネタが満載。タイトルの元ネタはやっぱり半分も分からなかった。『水のお戯れ』の元ネタはラヴェルのあの曲でいいんでしょうかね。それにしてもこの人は大鴉ネタ本当に好きだなあ、というか朧谷には大鴉って決めてるんでしょうか。
まあいつもどおり面白かったんですが、やっぱり『野蛮の園』には負けるなあという気が。あの野良山高専の連中みたいな馬鹿キャラが出てこないといまひとつ盛り上がらないんだよねえ。