滝本竜彦『NHKへようこそ!』

一応流行りモノ(ってもう古いけど)には手を出しておこうかなと思い読んでみる。
何でしょう、このどこかで見たようなフレーズが多いのは気のせいなんでしょうか。まるでコードの縛りがあるかのように文章に個性が感じられない。それともライトノベルってこんなもんなんですか。
まあそれはともかく内容。「ひきこもり文学」とニューウェーブの誕生のように持ち上げられていたので結構期待してたんですが、何というか、私がこの小説から感じた雰囲気は「まるで60年代」。団塊の世代に似ているなあというものでした。
つづきはまた後日。

余談ですが、この本のもっとも秀逸な部分は安倍吉俊の表紙イラストかと。多分マンガ喫茶でバイトしてる岬ちゃんなんでしょうが、いわゆる「こっち向いてニッコリ」ではなく、声をかけられてはっと顔を挙げた表情をあえて選んでいるあたり、イラストセンスのある人だなあと思いました。