『saw』と『アメリカン・サイコ』を見る

SAW ソウ DTSエディション [DVD]
アメリカン・サイコ [DVD]
サイコ映画豪華二本立てで始まった爽やかなGW。
以下感想&ネタバレです。

一言で言うと、“saw”はかなりつまらなく、“アメリカン・サイコ”は最高に笑えるいい映画でした。
sawは、何というか薄っぺら。「CUBE」と「セブン」を足して2で割ったようだと言われているけど、両方の面白い要素を洗い流した感じ。殺人の動機も何だか薄いし。わざとらしい「もたつき」にも興ざめするし。無意味に後味が悪いし。見て損したなあ。

口直しにと“アメリカン・サイコ”を見たんですが、これが面白い。なんといってもクリスチャン・ベールの怪演がいい。中身のない張り付いた笑顔はまるで暗黒面に堕ちたトム・クルーズ
80年代アメリカにおけるヤッピーと呼ばれた人々の頭のカラッポさを、これでもかというくらい揶揄する様はある意味痛快。名刺を見せあうシーンでは腹抱えて笑いました。
やはり秀逸なのは殺人シーン。殺人鬼が自分の趣味趣向(音楽とか文学とか)に関する蘊蓄をたれながら人を殺すってのはよくある手法ですが、ここでC・ベールが語るのはH・ルイス&ザ・ニュース。しかも“HIP TO BE SQUARE”!あとはフィル・コリンズの“ススーディオ”だし。いやもう笑えるの何のって。こういうセンス、最高です。
オチに関しては賛否あるようですが、正直オチはどうでもいいってくらい、ディティールとセンスで楽しめた映画でした。